基本的には機械が大好きで、見るとテンションが上がる方です。体験までできるとなると、もっとテンションが上がります。
そのためか、子供の頃から聴力検査や心電図など、注射以外の病院の検査が大好きです。

幼稚園の時に髄膜炎になり、その後一年ほど定期的に脳波の検査を受けていました。
この検査は、ベットに寝かされて頭に電極を沢山付けます。それから目の前にカメラのフラッシュのようなものがセットされます。
看護師さんに「寝ていて良いですよ」 と言われ、部屋が真っ暗闇になると検査がスタートします。

目の前のフラッシュが色々なパターンで点滅し始め、それは面白いものでした。
面白くてたまらないので、私はそのフラッシュを検査の間ずっと凝視しておりました。

ところで、検査の前には必ず甘い薬を飲まされました。これは眠くなる薬だったようです。
ところが、あまりにフラッシュの点滅に集中していたせいか薬がなかなか効かなかったそうで、大人になってから母に
「優子は全然寝てくれなくて苦労したのよ」
と言われました。

そんなことは知りませんでした。
看護師さんが
「寝ていて良いですよ」
と言うものだから、私は「起きていても問題ない」と解釈して寝なかったのです。
「寝ないと検査できないから寝てくださいね」
と言われれば、幼稚園児でも理解してちゃんと寝ようと努力したのに…

その薬はそこそこ強く、大抵の子供は飲むとすぐに寝てしまうそうで、看護師さんもまさか自分の声かけのせいで寝ないと言う事態は想定していなかったのでしょう。

相手が幼児と言えども、きちんとした説明は必要ですよね。
自戒自戒。