ゆうこのゆるゆる通信

おとぼけ天然キャラ(*^_^*)箏奏者・福田優子の周りで起こる、日々諸々のこと

2013年09月

柱の重さの不思議

10月2日のガラコンサートまであと少し。
必死で練習しております。

さて、「調べ三章」の練習に本番用の柱をかけて弾いてみました。すると、響きがどうも違うことに気付きました。
今まで練習に使っていた柱は余韻が煩いくらいで、胴全体がワーンと鳴る感じだったのですが、本番用の柱は余韻が少なく、良くいえばスッキリした響きですが、不安に感じてつい無理に強く弾いてしまいます。
でも、両方とも同じメーカーの同じ型番のプラスチックの柱です。本番用と練習用の違いは、ただ単に汚れているか綺麗かだけの違いのつもりでしたが、何か違うようです。
そこで試しに測ってみました。すると、練習用は平均して27g〜30g、本番用は30g〜33gでした。わずか3gですが、大きな違いが出るのですね。
それに、同じ型番なのに重さに違いがあるのに驚きました。
天然素材の象牙柱なら分かりますが、工業製品のプラスチックの柱で差がでるとは思いもよりませんでした。
製品化した後も試行錯誤があり、生産された年代によって違うのかもしれません。

30gと言えば、実は白象と言うメーカーの「新雲井」と言う型番も30gですが、素材の違いからか、音色が違います。品がないように感じて私はあまり好きではありません。
一般的に柱は重い方が良いとされているので、柱の表から見えない部分に金属を貼り付けて重くしている人がいます。でも、今回測った結果から言うと、単純に重くしてもダメで、あまり効果はないかもしれません。

そんな事より、問題は本番でどの柱を使うかです。

●練習用→余韻が長く華やかに感じるbut若干柱が浮いていて微かに雑音がするので音が濁る
●本番用→余韻はそれほど長くないがスッキリとした響きbut地味に感じる、音が小さく感じるので無理に強く弾きがち
雑音がなければ練習用の柱を使いたいところです。

どちらの柱を使おうかなぁ。
困った困った

ガラ箏コンサートvol.12

毎年恒例となりました、ガラ箏コンサートのご案内です。
今年は12回目。
初めてのライブはまだ20代でした。随分長いこと続けたものです。
12月に仙台でソロコンサートをするので今年は少し楽をさせてもらい、私は「惜春」「調べ三章」「吟遊歌」を弾きます。

忠夫先生の「調べ三章」は12月までに一曲仕上がってると良いなと思って弾く事にしたのですが、なかなか思い通りになりませんね。
この曲は、レ・ミ・ラ・シと言う音階になっていて、調弦は、一を取ったら三を完全五度上に取り、そこから二を完全四度下に取り、そこから四を完全五度上に取ります。
通常の調弦より、完全四度・五度・八度が多いせいか、奏法によっては心配になるほど箏が共鳴します。
綺麗に響く筈の曲なので、どうにか美しく弾きたいものです。
と言うことで、詳細はこちら↓

【GARA 箏コンサート vol.12】
◆日時:2013年10月2日(水)
 19:00開場/19:30開演
◆会場:中目黒GTプラザホール
  東急東横線「中目黒駅」徒歩1分
  目黒区上目黒2-1-3 中目黒GT内地下1階
  03-6412-5377
◆料金:1,500円
◆問い合せ・予約
  URL http://gara.hogaku.ac
  MAIL mail@hogaku.net
◆曲目:
  箏譚詩集第二集「春」より 芽生え〈三木稔〉
  惜春〈初代山川園松〉
  調べ三章〈沢井忠夫〉
  五段砧〈光崎検校〉
  吟遊詩〈沢井比河流〉

IMD三曲フェスティバルに参加しました

ようやく涼しくなりましたね。
おかげさまで体調はすこぶる良く、仕事もはかどってありがたいです。
ついに私の季節が帰って来た!

さて、先日はIMD三曲フェスティバルに参加して来ました。
この演奏会に出るのは数年ぶりです。
色々な流派が出演する中、私が所属する沢井箏曲院は比河流先生作曲の「宙々(ちゅちゅ)」を演奏しました。

流派毎に参加する大きな会は、裏で準備作業8割、演奏2割くらいの感じです。
楽屋を各団体が出演順に交代で使うので、譲り合いながら楽器を準備し調弦して楽器屋さんへ引き渡し。
順番が来たら袖に待機して、楽器屋さんに急かされるままに舞台に上がり、

演奏

はけたら袖で楽器を受け取って怒涛の勢いで片付け。
どうも慌ただしく、全てが終わってから
さて、どんな演奏をしたのだったかしら?
と思い返しても、今ひとつ印象がありません。

でも、普段はなかなか会えない他の流派の友達に会えるので結構楽しいです。
久々に会ってちょっと会話し、お互い元気でやってるなと確認しあってます。

さて、今回の調弦では新人さんもお手伝いに加わりました。
普段は自分がやっている事を他人にやらせるのって難しいですね。

調弦にも色々やり方はありますが、今回やったのは、1人が種箏をテンテン弾き、もう1人がその音を聞きながら音を合わせて行く方法です。
その間、手伝いの人は調弦を取り終わった楽器を素早く引取り、新たに取るべき楽器を調弦係りの前に置かないといけないのですが、慣れないせいで何とも効率が悪く、私もテンテンやりながら、チューナーで種箏の音が狂って来ないよう調整しながら、流石に指示までは出せず、つい
「遅い!」
の一言になってしまいました。
なんだか申し訳なかったです。

若冲に会いに行きました

9月23日まで福島県立美術館で開催している特別展
「若冲が来てくれました〜プライスコレクション 江戸絵画の美と生命」
を見て来ました。

ジョー・プライスさんは若冲のコレクターとして有名です。
東日本大震災に衝撃を受けた彼が、被災地の人を勇気付けようと、岩手・宮城・福島の三県で巡回展を企画しました。
福島はこの企画の最後です。

伊藤若冲は江戸時代の京都の画家です。
青物問屋の店主でしたが、40歳頃に弟に家督を譲り、絵を描き始めました。
私が学生の頃は、若冲と言えば、デザイナーさんなど一部の美術に詳しい人の間で愛好されているマニアックな存在でしたが、いつの間にか誰もが知っている大人気の画家になりましたね。

実は私、学生の頃は若冲が嫌いでした。
代表作「動植綵絵」の細密な描写に、偏執的な情念を感じて受け付けなかったのです。
描く事に対し、怨念に近い執着をもってる感じが怖くて、見た瞬間に「こりゃダメだ!」という状態でした。
ところが、数年前に美術館で偶然若冲の作品を見かけた時は、それは彩色の鶏か鳳凰図だったのですが、それほど嫌な感じはせず意外でした。
そして今回は、全く何ともありませんでした。
年をとって図太くなったのかしら?
見る人の状態によって作品の印象は変わります。
芸術作品は、自分を映す鏡でもあるんですよね。

さて、何と言ってもプライスコレクションの巡回展だし、会期まであと二週間余りだったので、混雑で入場制限してないか心配でした。
例えば、東京の某国立博物館なんて、テレビとタイアップで派手に宣伝するので、大勢の人が押し掛け、とても「鑑賞」するどころではありません。

心配しながら入館したのですが、そこは地方の美術館のありがたいところで、入場制限もなく、チケットもすんなり買えました。
それでも、落ち着いて見るにはちょっと人が多い。
そこで、最初はざっとどんな展示品があるのか見て歩き、それから最初に戻ってゆっくり見ました。
なんとも太っ腹なことに、この美術館は、チケットを受付に提示すれば企画展も常設展も再入場ができました。
素晴らしい!!
企画展を2度見た後は、常設展へ。
見終わるとちょうど閉館30分前の16:30だったので、企画展へ再入場。
殆ど人のいなくなった展示室で、気に入った絵だけを三たび堪能しました。

あ〜なんてシアワセ!!!

今回の展示では、
曾我蕭白の「野馬図屏風」が気に入りました。水墨画で、金地に勢いのある筆使いで大胆に描かれていていました。
屏風の面白さを体感できたのは円山応挙の「懸崖飛泉図屏風」で、屏風の折れ曲がる構造を上手く利用した画面構成になっていて、渓谷の奥行が平面で見るよりも遥かに深く、臨場感を感じられました。
それから、長沢蘆雪の「虎図」は、やっぱり長沢蘆雪の虎でどこか可愛らしく、ちょっと笑ってしまいました。

さて若冲ですが、嫌いではなくなったものの、やはり濃い彩色よりは水墨の方が好きです。
特に晩年の作品は、早い筆致で一筆書きのような勢いで描かれ(実際には緻密に計算されている)、自由奔放な感じを受けて気に入りました。
「鶴図屏風」はデザイン化と奔放な勢いのある早い筆遣いが両立している所が特に良いと思いました。
「花鳥人物図屏風」も気に入りました。
逆に、楽しみにしていた「果蔬涅槃図」は、図録で散々眺めすぎて図録の方の「果蔬涅槃図」を気に入ってしまったためか、実物を見ても感動しませんでした。
図録と本物は大分印象が違うので、やはり良い作品は美術館へ足を運んで本物を見た方がよいですね。

展示の最後は「鳥獣花木図屏風」。
この作品が今回の企画展の目玉です。
一目見て、プライスさんがこの屏風を被災地の人に見せたかった理由が分かりました。
一言で言えば、ユートピア、地上の楽園。
屏風から生命力が溢れ出しています。

この屏風は技法が非常に変わっていて、小さな升目に一つ一つ色を入れて行き、まるで手描きモザイク画のようになっています。

ところで、細かい技法に拘ると絵が静止する気がしませんか?
例えばジョルジュ・スーラ。
点描に拘りすぎて、人間が全員ポーズを取って静止してるように見えます。これが独特の神秘的な雰囲気を生み出して作品の魅力になっています。
実物は見たことありませんが、ウッチェロの「サン・ロマーノの戦い」も、遠近法に拘りすぎて、馬も人も硬直してるように見えますが、それが神秘的な雰囲気を生み出していると思います。

若冲の「鳥獣花木図屏風」が、もし普通の技法で描かれていたら、こんなに魅力的ではなかったと思います。
この絵はモチーフがデザイン化されて止まって見えるのですが、スーラやウッチェロのように静寂ではありません。何となく動きだしそう。
立ち上る湯気のように生命感が湧き出てくると言う点では、アンリ・ルソーのジャングルの絵の方が近いかも。

若冲は、生命に対して何か強く憧れて、または強く思う事があって、この技法でこの絵を描いたんでしょうね。

プライス夫妻の、傷付いた人への、なんとか立ち直って欲しいという願いが十二分に伝わりました。


1ヶ月でフランス語

ちょっと思い立って、iPhoneのアプリをダウンロードしました。

「1ヶ月でフランス語」と
「1ヶ月で英語」

両方とも同じElky Entertainmentと言うロシアの会社から出しているアプリです。

もちろん、一ヶ月でフランス語や英語が出来るようになるのではなく、
レッスンが30あるので、一日1単元やると、一ヶ月で全コースが終わりますよ、
と言う意味です(世の中そんなには甘くありません)

画面に六枚の写真が表示され、フランス語なり英語なりで説明文が読み上げられます。その説明文が表している写真を選択すると、正解なら次の設問へと進む仕組みになっています。
ゲーム感覚で楽しみながらできる、よく出来た仕組みなのですが、回答に窮するものもあります。
例えば、前置詞の項では、
「前」と言う指示と、「後ろ」と言う指示が出るのですが、
と指示されますが、2人の人が前後に並んでいる写真が二枚あり、どちらかが「前」どちらかが「後ろ」です。
よく分からないので、当てずっぽうにどちらかを選ぶしかありません。
もう少し単元が進むと、初めて
「彼女は彼の後ろにいます」
と言うように指示され、写真が選びやすくなります。
また、動作を表す動詞の項では、
「走る」
を選ぼうにも、歩いてるのか走っているのか微妙な写真が複数あって、間違ってしまったり。
写真で全ての状況を表すのは無理があるので仕方ないのですが。

さらに、このアプリはちょっとふざけていて。
「ピンクのドレス」→ピンクはピンクなのですが、何故かむくつけきオジサンが着用
「それは聞いています」→宇宙人がヘッドホンを付けてる
「それはコンピュータの中にいます」→宇宙人がモニタに映っていてかなり怖い
「少年は(本を)読んでいますか?いいえ、彼はテレビの前に座っています」→テレビの前の少年は、何故か縛られてさるぐつわまでかまされている
などなど、一体どういう状況なんだろうと余計な想像をする写真も沢山あり、かなり笑えます。
今のところ楽しんでいますが、さて、いつまで続くか
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