ゆうこのゆるゆる通信

おとぼけ天然キャラ(*^_^*)箏奏者・福田優子の周りで起こる、日々諸々のこと

2015年01月

味のある演奏

先日、「味のある演奏」に拘る人がいました。もっと音楽の本質に迫りたいので、テクニックについてあれこれ言われるのは不満のようでした。

ふむ…

「味のある演奏」はテクニックとは関係ない、むしろ対局にあるくらいに思う方もいますが、そんな事は全くありません。
自分で味わい深いと感じていても、それを同じように他人に感じさせるにはテクニックが要るからです。
訓練を積んでいない人が「味のある演奏」をしたと思っても、多くは本人にしか分からない自己満足です。

例えば小さい音で弾いて下さいと言われた時、訓練していない人だと自分が小さく弾いてるつもりになっているだけで、実際には小さくなっていないことが殆どです。

もう一つ例を挙げましょう。
基本から外れたクセのある演奏と言うのがあります。
歌ならわざと音程を外したり発音の仕方を変えたりして独特のニュアンスを表現したりする例です。
基本的なテクニックのない人がそれを目指すと、全般に自分ではコントロールができないので、聴くに耐えない悲惨な歌になります。
一方テクニックが充分にあるけれどもわざとやる場合は、どこをどの程度外すとどんな風に聞こえ、こう言う発音はこんな印象を与える、と言う事が分かってやっているので、聴く人はその外れ具合に独特の面白さを感じる事ができます。

でも、もちろん例外もあります。それは音楽に対する思いが実力を凌駕するほど強い時です。
拙い演奏でも人の心を揺さぶる事があるのは、そう言う時です。
とは言え日常的にそんな強烈な思いを抱いている人は滅多にお目にかからないので、これに期待すると童謡の「待ち惚け」と同じ結果になります。

また、それほど訓練していないのに成立している場合は、過去にその人が別の分野で相当な訓練をしていて、カバー出来るほど引出しが多いか、素人目には分からないだけでプロが見たらレベルが低いかです。

大御所の演奏家やパフォーマーがテクニックを捨てたパフォーマンスを行ない、それが人々を感動させる事もあります。これらの芸は長年にわたる熟考と訓練の末に敢えて否定しているので、誰もが無条件に真似できるものではありません。

演奏の練習はどうしても技術偏重になりがちで魅力を損ねている部分があるのは事実です。技術偏重が時には本質を見る目を曇らせる事もあり、そのために敢えて捨てる人もいる訳で、バランスの難しい所です。
ただ、テクニックを否定し頼らないと言う事は、つまり自分の才能にのみ頼ると言う事で、実は訓練で獲得した表現方法を使うよりも遥かにシビアなのです。
表現すると言う事はそんな甘い物ではありません。
自己満足で充分と言う人なら、まぁそれはそれで良しとしましょう。でも、何か演奏に対してこうありたいと言う目標があるなら、諦めてちゃんと基本的なテクニックは磨くべきです。

春の便り

一昨日は大寒でした。暦通り東京は一番の寒さ。おぉ仙台のように寒いこと!と思いながら過ごしておりました。
でも大寒は、なんとなく春の匂いを感じる時期でもあります。
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この辺りで一番早く咲く梅。今年も一番乗りです!

英語を勉強しないと(嘆息)

インターネットを使うようになって以来、共通語として英語が必要なことが増えてきました。ドメインの更新は毎年英語で文書が届きますし、ちょっと前までのGoogleのヘルプはほとんど英語でした。ソフトウェアのダウンロードサイトなどは今でも日本語版がない事が多いです。

大学時代、外国語は何ヶ国語でも取れたので、私は英語・フランス語・中国語を履修しました。

一番楽しくて熱中したのは中国語です。
今でも中国語は大好きで、Eテレの「テレビで中国語」をほぼ毎週見ています。

次に好きだったのはフランス語。
子供の頃に住んだ経験があるので親しみがありました。聞いてもほとんど理解できませんが、会話によってはダイレクトに意味が分かる事があり、もったいないので勉強したいとは常々思っています。

一方英語は、高校時代の成績が極端に悪かったこともあって愛着はありません。学部時代には美術史に関連する英文を頻繁に読んでいたので抵抗はありませんでしたが、卒業して十数年たった今では英文の字面を見るだけで面倒です。

さて、三ヶ国のうちどれができるようになりたいかと聞かれれば、圧倒的に中国語かフランス語。でも、実際に必要なのは圧倒的に英語です。
う〜んつまらない。

つい最近、ポルトガルの方からある楽譜の購入について問合せがあり、メールでやり取りしていました。
何せ日本人とポルトガル人が英語でやり取りするのですから、お互いの母国語に引っ張られた変な文章になり、誤解がないかどうかが心許ない。
そこで英語話者の深山ちゃんに確認をお願いして色々助けてもらいました。

今はインターネット上に無料の翻訳サイトがあるのですが、翻訳したい日本語の方を予め英語的に考えて文章を作らないと、きちんと翻訳してもらえません。
主語と動詞と目的語の文をまず翻訳し、次に関係代名詞以下の文章を作って翻訳し、両者をつなげ...などとやっていましたが、しまいには、辞書でニュアンスを比較して使う単語を選び、翻訳を参考に英文を作り、複数のサイトで日本語に訳して確認という作業を繰り返すようになりました。結局通常の英作文です。
ただ、日本語から考えた文章なのでおそらく日本人には容易に理解できますが、ポルトガル人が同じ発想で読んでくれるとはかぎりません。

やはり英語を勉強しないといけないなぁ。
でも、どうせなら中国語かフランス語の方をやりたい。
愛着があるかないかで上達度が全然違いますよね。

おチビちゃん達

この1・2年、私の周りは小さな子供が随分増えました。
と言っても実際に触れ合う機会はそうありません。
そんな中、昨年12月の箏衛門のコンサートではメンバーが練習や打ち上げに子供を連れて来たので、久々におチビちゃん達と楽しい一時を過ごせました。

私は子育て経験がないので、小さい子供の行動一つ一つが物珍しくてたまりません。

練習に連れて来られたチビ君(仮名)1歳。
掴まり立ちをして寄りかかるのに、立奏台に乗せた箏がちょうど良い高さです。
みんなが弾いていると自分も弦をバンバン叩いて音を出そうとします。
すでに音の出る仕組みが分かっているようで、練習の邪魔にならないように脇でさりげなく弦を抑えて音が出ないようにしていたら
「じゃま〜」
と言わんばかりにその腕をぐーっと押してきました。
ははは、ばれちゃったね。

その後は竜尾のあまり糸の輪をグリグリ引き出そうとしていましたが、これも阻止。
思い通りにさせてあげなくてごめんねぇ。

打ち上げにやってきたチビ太君(仮名)1歳半は乾杯が大好き。
自分のジュースの容器を差し出して何度も何度も乾杯。自分が容器を差し出す度にみんなが反応するのが面白いようでした。
打ち上げの後半はチビ太君と「物の受け渡しごっこ」を延々と。
チビ太君が私に調味料の瓶を差し出すので
「ありがとう」と受け取って元の場所に戻すと、またその瓶を取って私へ…
と言う具合。
私が飽きてもチビ太君は一向に飽きる様子がありません。
同じ事をしているのに、大人は何故さっさと飽きて、子供は何故いつまでも飽きないのでしょう?
不思議です。

ところでチビ太君は、何かアピールしたい時は手で顔を覆って嘘泣きします。それもバレバレの嘘泣き。

私が高校生の頃、母は時々近所に住む1歳過ぎの男の子を預かっていました。
その彼、何かいたずらしようとする時は必ずこちらの様子を窺い、にへっと妙にオヤジ臭い笑みを浮かべます。そして私達が
「ダメよ」
と注意すると、やはり手で顔を覆って嘘泣きをしました。
指の間からこちらの様子を窺っているのがよく見えて、知恵があるような、ないような。
みんな同じような段階を踏んで大きくなるんですね。
子供って面白いなぁ

どんどん大きくなるので、相手にしてもらえるうちに沢山遊ぼう。

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。

先々週はインフルエンザ騒ぎがありましたが、おかげさまで今年も無事元旦からお仕事ができました。
初日は都内某ホテルの朝食会場でBGM演奏でした。
終了後に、玄関前の巨大な生け花(フワラーアレンジメント?)の前でパチリ。
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今年は伯母の訪問着を借用しました。
この着物は色味は地味ですが柄がとても綺麗なので勿体無くて着ていませんでしたが、ホテルの仕事は汚れる心配がなく、箪笥にしまいっぱなしだと傷むので天日干しの代わりに(着物は着るのが一番!)

そして今日はやはり都内の某ホテルでBGM演奏でした。
フロントの巨大なロビーにて、なんと40分間の即興を3回と言う珍しいお仕事。
BGMなら普通は「春の海」や「六段の調」のイメージでオーソドックスな曲を依頼される事が多く、「即興でお願いします」と言うのは初めてです。
あまりに面白いので、お話が来た瞬間に即受ける事を決めました。

昨年の12月の中旬には1月の予定は全く入っておらず、
「今度のお正月はのんびりできる」
と思っていましたが、その後あれよあれよとお仕事が舞い込み、気が付けば2月の第2週まで予定が目一杯入っています。
お仕事があるのは嬉しい事ですが、昨年末には忙し過ぎて体調を崩したので、自重しないと。

今年一年、健康で過ごせますように!
そして皆様にとって良い一年でありますように!!
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