ゆうこのゆるゆる通信

おとぼけ天然キャラ(*^_^*)箏奏者・福田優子の周りで起こる、日々諸々のこと

着物

長着と襦袢の袖丈の関係

最近不思議に思っていることがあります。

私の着物は方々から頂いており、若い頃は袖丈を特別長く仕立てていたこともあり、裄も袖幅も袖丈も様々です。
そのため着物を交換する際には長着と襦袢の裄や袖幅と袖丈の長さのチェックを必ずします。

ところがそうやってチェックしても、実際に着てみると合わない事が多いです。
特に袖丈が合いません。

例えばこちらの訪問着
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袖幅 34cm
袖丈 52.5cm
裄 69cm

そしてこちらの訪問着は
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袖幅 35cm
袖丈 52.5cm
裄 69cm

これに、袖幅33cm, 袖丈51cm, 裄68cmの半襦袢をあわせています。
袖幅は全然足りないのですが、他の袖丈52cmの着物の袖幅が33.5cmなので仕方ありません。

問題は袖丈です。
上の銀帯を締めている方の訪問着にこの半襦袢を合わせると、いつも袖丈が全く足りません。3cmほど差が付き、短い袖が長着の振りから飛び出すことになります。

一方、下の金帯を締めている方の訪問着は、5mmくらいの差にとどまり、ちょうど良いくらいになります。

長着の袖丈は同じなのに何故こんなに差が出るか不思議です。
もしかすると袖幅が1cm差がある分だけ抱幅も1cm差が出るので、その辺りで結果に違いが出るのかもしれません。

四半世紀着続けても、未だに謎の多い衣服です。

着物バッグ

着物を持ち歩く時は何に入れていますか?

いつぞや演奏のお仕事の後に美容院に行ったら、着付けもする美容師さんに
「え?それに着物入れてるんですか?よく入りますね!」
と驚かれました。
それがこれ
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飛行機の機内に持ちこめるサイズで、初代は20年ほど前に1500円ぐらいで買い、15年以上も使っていました。ボロボロにはなっていますが壊れてはいないのでまだ時々使っています。
二代目は2000円ぐらいに値上がりしており5年も使わないうちに車輪が割れ、今の三代目を2500円ぐらいで購入しました。
ジワジワと値上がりしております。

何せ本体が布製で軽く、枠以外の部分はある程度形が不定形になるので色々詰め込めます。
この写真を撮った時は袷の着物一式、草履2組、化粧品ポーチ、45Lゴミ袋、120cm×80cmほどのレジャーシートが入っておりました。追加で折畳傘を入れたり楽譜や薄手のストールを入れたりもするので、多分振袖も一式入ります。

演奏のお仕事を始めた頃は「着物バック」と呼ばれる専用のバッグに入れていましたが、楽譜や小物を持って着物も持ってとなると重すぎて大変なので、キャリーバッグに変えました。
同業者も殆どの人がキャリーバッグに着物を入れて移動しています。
私は軽いので布製を使っていますが、このタイプはネットで探さないと手に入らないので、お買物用のキャリーカートでも良いかもしれません。
風呂敷に包んで入れればシワにもなりません。

持ち運びが圧倒的に楽なので、機会がありましたら是非一度お試しください。

今月のお着物:番外編2

前回に続き、お着物ネタ番外編その2です。

先日祖父が亡くなって満22年、二十三回忌の法要を行ないました。その妻である祖母です。
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今年の初夏に満100歳になり、ホテルでお祝いのパーティーをしました。

今は施設に入っていて、随分小さく軽くなりやや理解力が落ちましたが、まだまだしっかりしていて、
「普通に会話ができる」
と医師の従兄弟が驚いていました。

祖父は稀代の変人で面白すぎる伝説を沢山残したため、親戚が集まると未だに酒の肴になっています。
その伴侶の祖母は、夫の後を3歩下がって付いて行くどころかむしろ我が道を行くタイプです。
変人の妻は我が強くないと務まりません。

私が5歳か6歳のクリスマス、仙台に向かっていたものの大雪のため岩手県の一ノ関で電車が止まった際には、バスを乗り継いで根性で仙台に辿り着いた祖父に対し、祖母は本当に文字通り我が道を選択し、電車が動いているうちに青森県の自宅に戻りました。

祖父の仏壇には、故人の思い出の写真ではなく、祖父の大好きだったゲーテの肖像画を小さな額に入れて飾っていたため(今もそうかな?)、祖父を知らない人は
「失礼ですが、お祖父様は外国の方ですか?」
と戸惑ったようです。私は全く変だとは思わないのですが、変わっていると言われました。

先日両親が写真を整理していたら、戦争中に撮ったと思われる祖母の写真が出てきました。出征する2人の友人と祖母の3人で写真館で撮ったと思われ、両親は
「この時代に親戚でない男性と写真を撮るなんて!」
と驚いていました。私はそれのどこが凄いのか今一つピンと来ないのですが、当時は珍しい行動だったようで祖母もなかなか個性的なキャラと言えます。

さて、祖母のお祝いのパーティーの時は、私は箏の演奏を頼まれていた事もあり赤紫の紋紗の一つ紋の色無地に新たに買い足した袋帯を締めました。
こちらですね。
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そのまま演奏のお仕事でも使いました。
演奏している証拠写真です。
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忠夫先生の「讃歌」を弾きました。

親戚全員の記念写真を撮るために写真室に行ったら、先に入って待っていた大叔母達がどよめいていましたが、最近は着物にすっかり慣れたせいか1人だけ着物を着ていても全く居心地の悪さは感じません。

一つ紋の色無地は背中に小さな紋が付いているだけで格が上がっているので、正面から見れば紋なしの色無地の気楽さがあり、柄が入っていない分地味ですが、帯で自由に格を上げ下げできるので本当に便利です。
この会では袋帯を締めていたので略礼装くらいの格にはなるのですが、気張っている感は全くなく気楽に着ておりました。

ただ、この感覚は着物に慣れている私が勝手に感じている感覚で、よく知らない人がみればプリント柄の小紋に半幅帯でも、着物と言うだけで充分気張っているように感じるかもしれませんね。

今月のお着物:番外編1

11日の土曜日は祖父の二十三回忌の法要でした。
祖父が亡くなったのは私が内弟子をしていた二十代の頃です。暮れに祖父の状態が悪くなったので元旦の午前中だけ演奏の仕事をして帰郷。同じく帰郷していた弟と2人で呑んでいた夜中に危篤になり、2日未明に亡くなったと記憶しています。

亡くなってから時間が経っていることもあり、今回は親戚は呼ばす、両親とたまたまレッスンで仙台に帰ることになっていた私の3人で行いました。

さて、二十三回忌ともなると意外に困るのが服装です。祖父はまぁまぁ高齢の大往生でしたから、葬儀に着るようなガチガチの喪服は重すぎるし、かと言ってカジュアルなのも気が引けます。
父は最初から喪服を着ると言っていました。母は最初は
「地味な服なら何でも良いよ」
と言っていたのですが、そのうち
「黒ければ何でも良いよ」
に変わりました。
今回は持ち帰る楽譜が多くパソコンもあり嵩張るアンサンブルの喪服は大変なので、舞台で良く使っている黒いブラウスと黒いスカートを持って実家に帰りました。

ところが、実家に着くと母が待ち構えていて
「これ着られるかしら?」
と母の若い頃の喪服を2着ほど出してきて、靴箱に黒いパンプスがないか探し始めました。
「地味なら何でもいい」から「黒ければ何でもいい」に変わった時点で若干怪しいとは感じていましたが、明らかに潮目が変わったようです。
残念ながら私が持ってきたスカートは光沢があるので不合格でした。
さらに残念なことに、私は服も靴も母よりワンサイズ大きいので共有できません。

と言う事で困った時は着物!!

実は実家には渋い色の一つ紋の色無地が何枚かあります。これに喪服の黒い名古屋帯を締めて帯揚げ帯締めも黒にすると、法事に着られる略礼装になります。
幸い母は洋装なので、黒の草履も帯・帯揚げ・帯締めも一式母のが空いています。
補正用品や一番下に着る下着類は足りなかったのですが、そこは着物歴25年の経験でなんとでもなります。
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叔母から回ってきたグレーの一つ紋の色無地に母の黒い帯です。両親の正装とも釣り合った雰囲気になり、住職の奥様にも
「素敵ですね!」
と褒めて頂きました。

前日夜、服装のあれやこれやが面倒くさくなり
「もういい!着物にする!着物着物!」
と宣言したら、
母は「優子は着物に抵抗がないのね」と驚いていました。はい作業着ですから。

そう言えば身内の冠婚葬祭で着る時も、大体は箏の演奏を頼まれて着物にしている事が多く、全く箏が絡まないイベントで着物を着るのは久々かもしれません。
身に纏ってさえいればちゃんとして見えるので、自分で着られると本当に便利だと改めて思いました。

さて、この着物は表側は地味なグレーなのですが裏側の八掛は一部が絞りになっていて、花や紅葉、笹の葉が刺繍であしらってあります。
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歩く時に裾が少し捲れるとギリギリ見えるような見えないような…と言うお洒落です。
素敵ですね。
自分では絶対に思い付きません。

今月のお着物

毎度毎度のネタに困ったら着物ネタ。
今月のお着物です。

10月に入っても最高気温が夏日を超え、下手すると真夏日になる東京です。
いくらホテルの冷房が効いていても暑いので、最近は10月に単衣に衣替えする事が多いです。
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先月は一つ紋の訪問着に袋帯だったのですが、一気にカジュアルになりました。

長着はススキのような地模様の生地に秋草の柄が描いてあります。
小紋はプリント柄を指すと聞いたので、どうもこれは小紋とは言わないようです。なんと言う種類になるのでしょう。
付下げ?付下げ小紋?
着物の種類はよく分かりません。

帯は名古屋帯で塩瀬の生地なのですが、金彩が施してあるなど華やかです。
ただ、元々生地が柔らかい上に一重のお太鼓にしか出来ないので、お太鼓が潰れがちです。やっぱり名古屋帯は袋帯のような格調の高さを演出するのは難しいなと思いました。

でも着付け教室に通っている人でも一重太鼓と二重太鼓の格式の違いに納得していなかったし、私自身も格が違うと感じるようになったのはこの10年ほどなので、リゾートホテルだし…まぁいいか!と締めています。

それにしても、東京の秋は釣瓶落としです。
9月も終わる頃にようやく昼間の気温が30℃切るようになったと思ったら、今度は朝夕が一気に冷え込むようになりました。
あら?単衣だと涼しげすぎるかしら?
袷の方が良いかな?

さて、お仕事の方は、このところ2回連続でお客様に
「素晴らしい演奏でした。ありがとうございます」
と言われました。
派手に失敗する時もありますが、即興のお仕事は色々な工夫ができるのでとても楽しいです。
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ゆうこ

福田優子箏(琴)教室
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